我輩はアリクイである。
地元の飲食業界ではそう呼ばれていた。
一時期、地元のあらゆる公園からアリが居なくなるという、
んなアホな。的な噂が流れ、ボクの仕業だと世間は煽った。
そんな煽られ方も満更ではなく、
ボクは「ちょっとまってくださいよー。」とか
「誰がアリクイや。」とか
「アリばっか食べても飽きるわ」とか
ようは普通につっこんでいた。
お客さんやスタッフ、マスターにいじられ、
それを武器にボクは、激動の飲食黄金時代を生き延びてきた。
ボケではなく自分はツッコミだと気づけたのもその頃だ。
そして飲食から足を洗い2年が経つ。
オーストラリアに居てゆっくりとした時間を楽しんでいる。
仕事は朝早いしハードだしそういう意味では忙しいけど
うまい事チカラを入れたり抜いたりしている。
飲食時代に声を張っていたボクの姿はもうここにはない。
話し方もゆっくりになっただろう。
声も小さくなっただろう。
考え方も変わっただろう。
年も重ねただろう。
髪も伸びただろう。
たくさんの人と出逢っただろう。
しわも増えただろう。
歯も抜けただろう。
まだ治す気はないだろう。
彼女も出来ただろう。
いろんな経験をしただろう。
日本を出て良かったと思えてるだろう。
日本にいるべき時もあったと感じているだろう。
ボクの中の変わらないもの。
それは愛する人たちがいるという事だ。
これはこれからも変わらないし譲れない。
今ボクが気持ちを吐き出すとすれば、
たまにはイケイケになって呼吸したい。
ありがとう。 ふみ
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